すべての理解は基礎理論の理解にあり!!基礎理論の理解無しに応用など存在
しない。




                            2006.4.7発行
■□ハスイ・ビジネス・アカデミー(HBA)■□■□■□■□■□■□■□■
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       公認会計士受験講座/財務諸表論・監査論

        〜 本質を極めよ、王道を行け!〜

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 はじめてご登録いただいた方へ!

 諸君、君たちの勉強方法はまちがっていないか?
 これだけは伝えておきたい。
 暗記だけでは、本当の勉強はできない。
 具体的にいえば、早期合格はできない。

 たとえば講師に“本質的な実力”が伴っていなかったとしたら、
 果たしてどういう授業風景となるか。
 そう、“本質的な説明”ができない。
 ではどうするか。もうおわかりだろう。彼は諸君に『暗記』を強要すること
 になる。

 当アカデミーでは、そういった受験業界の風潮を打破したい。
 このメールマガジンでは、Q&A形式で諸君を応援する。
 まずは基礎。
 基礎を固めるため、ぜひ当アカデミーの問題に挑戦してもらいたい。
 
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 本質的な4つの提案
===========

 当アカデミーでは、受験生諸君に以下の4点を提案したい。

 (1) 体裁の口上なんかに惑わされるな!
 (2) 暗記で受かるのは偶然しかない!
 (3) 暗記は勉強ではない。勉強の手段だ!
 (4) 良質の資料によって、良質な指導を受けよ!

 いちど試してみて欲しい。
“本質”は、HBAにしかない・・・!

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《第2講》 現行の企業会計は、なぜ現金と縁が切れないのか?
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◇《今日の一言》◇ =============== =============== =============== 
 現行の企業会計を考えるとき、巷の受験生は、二元計算ということを理解し
ていない。まァ、そもそも巷の受験学校の講師にこの理解が無いのだから、無
理もないが・・・・。それは、会計というと巷では、直ぐ簿記を頭に浮かべる
ことからも分かる。

 会計(学)は、簿記ではない。簿記は会計を実践するための単なる手段もし
くは、道具でしかない。一般に会計に関わる資格を取得しようとする人たち(
公認会計士受験の人も含めて)は、その足がかりとして、まず簿記(まったく
の初心者ならば日商検定簿記3級というところだろうか?)を勉強するのであ
ろう。それ自体、間違いだというのではない。ただし、いったん簿記を勉強し
始めると、簿記を知ることがすなわち会計を知ることと勘違いするのである。

 すると、会計実践の基盤である本来の会計(学)、つまり財務諸表論等は、
何かべつものの面倒くさい理論と思うようになる。ここで、決定的に勉強の方
向付けを誤ることになるのだ。
 正に、本末転倒である。手段と目的というか、手段とその前提が逆さまなの
である。

 現在、簿記は広く一般に会計関係の資格試験等を取るための勉強を始める人
たちにとって、最重要課題の一つである。試験に受かるためには、まず簿記な
のであろう。

 簿記といえば貸借バランス原理に基づき借方と貸方に同じ金額を記入する処
理が当然頭に浮かぶはずだ。がしかし、貸借バランス原理に基づく貸借記入な
どという方法は、それほど遠くない将来には、ほとんど消滅する運命である。
貸借バランス原理そのものは残るとしても、貸借バランス原理を実践する方法
が現在の簿記の形式(貸借バランス記入)でなければならないはずもない。

 現にコンピュータの発達・普及とともに、会計処理用のソフトが多く出回り、
利用者は伝票等から数字(金額)をインプットするだけで、日々の帳簿はもと
より損益計算書・貸借対照表や必要ならば税金計算や財務分析までやってくれ
るのである。ここに、簿記の知識も理解も、勿論、会計(財務諸表論等)の理
解など何も要らない。

 コンピュータは貸借バランス記入などをしているわけではない。たし算とひ
き算をやっているだけである。会計(学)を勉強する初歩として簿記を勉強す
ることは無駄ではないが、大きな勘違いが待ってることを知らなければならな
い。
 それは、公認会計士の資格を目指すといった、より上級の試験を目指す人た
ちほど将来的に障害となるのである。

 会計関係の上級の試験では、税理士、公認会計士といったところが一般には
知られている。といっても公認会計士はここ10年ぐらいから、一般にもよく知
られるようになったといっていい。それ以前は、公認会計士と聞いてもどの様
な仕事をする人たちなのか知らない人たちがほとんどだった。

 皮肉にも公認会計士が世間一般によく知られるようになったきっかけは、バ
ブル崩壊後の倒産劇であった。当時有名であった証券会社が自己破産を申請し
倒産したという記者会見をした。勿論この会社の倒産直前までの財務諸表には、
さる大手監査法人が無限定適正意見を出していたのである。慌てたその監査法
人は翌日、記者会見をして、当該証券会社の財務諸表に対しては意見を差し控
える旨を述べることとなった。

 この監査法人の会計士は、監査実施プロセスで何を監査していたのであろう
か?クライアントである会社が先に倒産を発表し、慌てて後手に意見を差し控
える旨を述べるなど、言語道断であろう。誰が、その様な監査証明を、そして、
その様な監査証明を出した監査法人、公認会計士を信じるのか?

 これら一連の倒産劇とそれに対する監査法人、公認会計士の不手際が問題と
なりはじめ、社会的にもその責任を問う声が増し始めた頃、皮肉にも日本公認
会計士協会がテレビで公認会計士のコマーシャルを流した。意図するところは、
責任を感じて一生懸命に職務を果たそうとしているというものであったが、そ
のコマーシャルが流れるタイミングが悪かった。

 ニュースでさんざん会社倒産と公認会計士、監査法人の責任を問う内容が放
映された直後に、そのコマーシャルが流れたのである。
 確かそのコマーシャルの最後は“あなたは公認会計士を信じますか?”で終
わったのであるが、それらのニュースの後ではそれを見た視聴者のほとんどが
「誰が信じるものか」と思ったに違いない。

 簿記は、帳簿作成者が会得すべき会計の一手法である。税理士は、基本的に
は作成者側に立った仕事をする。よく公認会計士と税理士を比べてどちらが格
的に上か下かといったくだらない見栄があるようだが、意味がない。基本的な
仕事のスタンスが違うのだ。
 つまり、簿記を知る意味もそれぞれのスタンスによって、まったく異なるの
であり、そのことを知らなければ大きな勘違いをすることになる。

 公認会計士は、帳簿作成者の側に立って簿記を知っているというのでは意味
がない。帳簿を、そしてその帳簿から作成された財務諸表を外部者としての立
場から、チェックするという視点で理解出来ていなければならないのだ。

 従来の公認会計士試験(本年度から新試験制度になるのだが)での簿記論の
問題はその様な趣旨から出題されてはいない。だから、日商検定試験1級の上
が税理士試験、公認会計士試験といった大きな勘違いをも生むことになる。

 公認会計士は、外部者としての立場から、財務諸表上の数値の虚偽を検証し
なければならない。その虚偽記載の出所を検証しなければならないのである。
単なる帳簿上の数値の積み上げをして財務諸表を作成するだけの知識では到底
足りない。

 監査手続を公認会計士試験の受験生はほとんどが“暗記“する。暗記しろと
巷の受験学校の講師に言われるのであり、その手続がいかなる意義を持つも
のなのかを簿記との関連で説明されてもいない。講師が知らないのであるから、
教えることは勿論出来ないはずだ。だから、“暗記してください。その方が早
く受かります”ということになる。この“・・・早く受かります”という言葉
に受験生はことのほか弱い。

 監査手続は、会計処理方法の存在を前提に存在する(IT監査はコンピータ
の特性を前提とする)。ただそれだけである。実務に就いて経験でしか知るこ
とが出来ないのではない。受験生のほとんどが、受験時代に「知ろう」とはし
ないのである。それは、“暗記すれば、早く合格する”と思っているからなの
だ。

 会計処理が存在するからこそ、その処理によって帳簿が作成され、結果的に
財務諸表が作成される。帳簿上の数値はそれらのプロセスを経て財務諸表に流
れ込むのである。
 したがって、流れ込んだ財務諸表上の数値に虚偽があるか否かをチェックす
るには、当然その数値の流れ込む元をチェックすることになろう。正しく帳簿
処理が成されたか否か、不正な処理が行われた経緯がないかどうか、不正を隠
蔽するための隠蔽工作が成された形跡がないかどうか等をチェックする。
 そのプロセスで、どの様な科目、そして処理方法のどの段階で虚偽が紛れ込
む可能性があるのか、どこの科目・数値を故意にいじれば、財務諸表上にどの
様になって現れるのか。そういう視点で簿記が理解出来ていなければならない。
それが、公認会計士である。
 そのためにもそれら一連の会計処理はどの様な趣旨から出来ているのか、そ
の前提にある会計(学)を十分に理解している必要があるのだ。

 最近の倒産・粉飾といった事件でも分かる通り、会計に影響を及ぼす不正は
巧妙になっている。単なる経験だけで何とかなるというレベルではない。巷の
会計士がよく言うように“実務と理論は違うから”などとバカなことを言って
る場合ではない。

 経験は大事である。しかし、これからの公認会計士は十分な理論武装をしな
ければならない。
 とりあえず、現時点で受験生の諸君は、受験勉強時代に理論を勉強すること
である。実務に就いてからでは遅い。実務に就いて、理論を勉強することの常
用性に気が付いても、勉強の術を失っているからである。

 合格さえすれば、後はバラ色などというのは、夢想である。現行の監査は承
知のようにリスクアプローチという監査手法が前提である。このリスクアプロ
ーチという監査手法は、監査の有効性と効率性を最有利結合させる監査手法で
ある。
 ということは、必然的に監査の担い手、つまり監査の実施者としての監査人
(公認会計士)の能力が有効性と効率性の観点から差別化されるということで
ある。監査法人に無事入所出来ても、日々の業務で通信簿がつけられ、能力別
に差別化がなされ、能力のない会計士は、要らないという現実が待っているの
である。このような状況に単なる“暗記”で合格した者が十分適応出来るはず
もないであろう。

 能力のある公認会計士による監査証明でなければ、投資情報としての価値を
投資者(家)は認めないであろう。現状のような状態がつづけば、公認会計士
は要らない。という状況が既にあることを会計士の業界はリスクとして認知し
てはないのである。

 近年情報網の発達は驚くばかりである。公認会計士の監査証明ではなく、信
頼性の高い格付機関等からの情報等によって投資意思決定をする投資家も当然
増加している。公認会計士の人数ではなく、監査法人にあっても個々の会計士
の「資質」が問われる時代にあることを受験生諸君は認識してほしいものであ
る。本来プロフェッショナル(専門家)とはそういうものであろう。

 HBAの提供する資料は、早期合格を実現すると同時に、その学習をするこ
とによって知らずのうちに将来の公認会計士としての資質を作るためのもので
もある。暗記は勉強の手段であって「勉強」ではない。目先の“合格”に気を
取られて、自分が将来どの様な仕事に就くのかを忘れないでほしい。

 最近では、資格が大流行である。就職難の時代を踏まえて資格(肩書)さえ
あれば、と考えるもの無理はない。しかし、肩書は単なる営業許可証である。
能力の高低を証明するものでも何でもない。公認会計士の資格さえ取れば、と
いうだけでは現状での公認会計士の仕事はあまりにもハードである。


 さて、今回はだいぶ前置きが長くなってしまった。今回が第2回目のメー
ルマガジンの発行ということでもあり、したがって、HBAの基本的なスタン
スも少しは述べておかなければならないとも思った次第である。


 本題の現行企業会計の二元計算は、現実の企業が貨幣経済社会に存在するこ
とを前提に生じるものである。
 実践される会計のフレームワークは、前信でも記したように動態論の計算構
造を基盤としている。時価評価が一部適用されていても、現行企業会計の基盤
はいぜん動態論の計算構造であり、公認会計士試験の受験生が最も誤解してい
るところでもある。
 この動態論の計算構造は発生主義の体系を持つものである。発生主義とは、
財貨・役務の発生、つまり、それらの費消事実を捉えて会計処理を行うとする
ものである。

 ところが、現実の会社は貨幣経済社会を基盤として成立し、その貨幣経済社
会では貨幣を流通の媒介として成立していのである。貨幣、つまり収支(現金
)である。

 例えば、今現金で固定資産1,000,000を購入し、それを企業活動において使
うとしよう。
 購入時に現金を支出して固定資産を取得しているから、現金流出は生じてい
るが、会計上、つまり、損益計算上(発生主義会計)ではその現金流出額の全
額が当期の費用となるわけではない。

 上記固定資産の耐用年数が5年、残存価額0、償却計算は定額法とすれば、当
期の損益計算上に計上される当該固定資産の減価償却費は200,000である。
 これは、当期に現金流出が1,000,000あるものの、そのうち当期の収益の獲
得に貢献した部分(当期の収益獲得のための使用により減価した部分)は200,
000(収益獲得に貢献した減価部分を金額的に表せば)だけであるということ
を意味する。
 つまり、発生主義における財貨・役務の費消に該当するのは、支出額1,000,
000のうち、200,000の部分だけであるという意味である。残額は翌期以降の4
年間にわたって各期の費用(減価償却費)として計上されることになる。

 さて、上記では収支(現金)の流れと財貨・役務の流れにタイムラグがある
ことが分かるはずである。両者の流れが「違う」と言わず、タイムラグ、すな
わちズレがあると説明しているのがここでのミソである。
 それは、収支(現金)の流れと財貨・役務の流れ(損益計算)は別次元に存
在するが、両者は密接な関係にある、と表現される。

 ここで、上記固定資産の耐用年数5年を通期で見てみよう。すると、当該固
定資産に対する支出は当初の1,000,000であり、これに対して損益計算上では、
毎期減価償却費として200,000づつ計上されるものの、5年間では合計1,000,
000が計上され、結局償却計算期間の5年間の両者の金額は同額となるのである。
これが、収支(現金)の流れと財貨・役務の流れ(損益計算)は別次元に存在
するが、両者は密接な関係にある、ということの意味である。
 さらに、損益計算上で5年間に渡って計上された減価償却費の合計が1,000,
000であることから分かるように、損益計算上の費用額が支出額を基礎に計算
されていることも理解出来るはずである。
 ここに、現行企業会計が発生主義会計のフレームワークを前提としながらも
収支(現金)から逃れられないというジレンマがよく現れているのである。

 費用・収益の認識における発生主義、収益認識における実現主義(いずれ説
明)、費用・収益の測定における収支額基準、などと細切れにその意義を“暗
記”したところで、どだい二元計算の意味など理解は出来まい。それとも、二
元計算も別個にその意義を“暗記”するのであろうか?そうだとすれば、今時
のテレビのくだらないギャグよりよっぽど面白いかも知れない。

 この二元計算の意味も知らずに、財務諸表論を十分に理解出来るはずもない
であろう。何せ、これは現行企業会計の基本構造だからである。


 さて、二元計算については、以上である。十分とはいえないが、ここで十分
に説明するには、内容が長大であり、スペースの都合もあるので今回はここま
でである。
 興味が湧いた方はHBAのHP>>>をご覧頂きたい。


 ここでついでだから、簿記の記帳処理の意味についてもちょっと触れておく
ことにしよう。

 今はキャッシュカードの普及とともに、現金によらないでも商品の購入等が
出来るが、これは現金との繋がりが切れたということではない。
 簿記的にいえば掛け購入(つまり、買掛金が発生する取引)である。掛け購
入自体は信用取引であり、その場で現金を必要とはしない。

 しかし、そのような信用取引といえども貨幣経済社会を基盤する取引である。
当然、現金での決済という事態をむかえることになる。信用取引は、購入取引
とその決済取引(現金自体の流出)のタイミングがズレるだけである。したが
って、決済の時点で現金に帰結することになる。

 これが貨幣経済社会を基盤とするという意味でもあり、そこでは、すべての
取引は現金から離れられないのである(近時の取引事象に係る会計処理では、
一部収支−現金との乖離が見られる場合もあるが、これについてはまたの機会
に触れることにする)。
 したがって、この貨幣経済社会に基盤をおく企業の活動上の取引もすべて現
金から始まり、現金へと帰結することになる。

 では、この場合の帳簿処理はというと、買掛金や売掛金のように未だ現金へ
と帰結しない状態についても記帳をする。なぜであろうか?
 それは、現金に帰結していない状態でも、現実に取引として生じている状態
(発生)であれば、その状態を記録していくというものである。

 商品を掛けで購入すれば買掛金が発生し、掛けで売れば売掛金が生じる。商
品を買った、もしくは売ったという事実はあるが、未だ現金には帰結してはい
ない。がそれらは将来の決済時に現金へと帰結する。
 つまり、買掛金・売掛金とはその様な現金へと帰結する過渡的な状態を表現
するための勘定科目だということである。

 諸君が分かり易い仕訳を示してみよう。
a 売買時:
 (購入側) (商 品)100,000/(買掛金)100,000

 (販売側) (売掛金)100,000/(商 品)100,000

b 決済時:
 (購入側) (買掛金)100,000/(現 金)100,000

 (販売側) (現 金)100,000/(売掛金)100,000

 受験生諸君にとっては、何でもない仕訳である。ではaとbの仕訳を購入側、
販売側のそれぞれで合体させてみよう。

 (購入側) (商 品)100,000/(現 金)100,000

 (販売側) (現 金)100,000/(商 品)100,000

 それぞれ、買掛金と売掛金が貸借で相殺されて、結局、現金購入、現金販売
と同じ仕訳になる。つまり、買掛金と売掛金はそれぞれ現金へ帰結する過渡的
な状態を表現する勘定科目であり、取引が現金に帰結した時点で消滅するので
ある。

 これもまた、信用経済を視野に入れるという意味で発生主義ということにな
る。ただし、上記にいう二元計算の本質的な意味は、収支(現金)の流れと期
間損益計算(財貨・役務の流れ)の関係をいうのである。

 前信で提供した論述問題は、上記の理解を前提とする問題の一例である。正
しく解答を作成できたであろうか?
 解答については、下記に示してある。ただし、その解説については、前信で
もお知らせしてあるように、長文になる可能性が高いことから、HBAのHP
(自習室http://www.hba-i.jp/jishuusitsu.html)において掲載してあるので、
そちらを参照して頂きたい。解答上ののポイント(つまりは、採点上のポイン
トということである)もそこに示してあるので確認してほしい。



◆◆◆前回の問題◆◆◆

◆《第1問》◆ =============== =============== ===================

『以下の文章は、損益計算書原則−Aからの抜粋である。
 「すべての費用及び収益は、その支出及び収入に基づいて計上し、その発生
した期間に正しく割当てられるように処理しなければならない。・・・・・」
 とは何を意味するのか説明しなさい。』

 〜第1問の確認項目〜
●収支基準の理解が正しいか?
●収支基準の収支の意味を正しく理解しているか?
●発生主義会計において、なぜ、収支基準による費用・収益の測定がなされる
のか、についての正しい理解があるか?

 ・解答行数:7行。
 ・満点:20点。



◆◆◆《第1問の解答》◆◆◆ =============== =============== =====

 「すべての費用及び収益は、その支出及び収入に基づいて計上し」とは、収
益および費用の測定についての収入額基準・支出額基準ないし取引価額基準の
適用を意味する。ここでの収入とは、収益に関連する過去・現在・将来の現金
流入を意味する。したがって、実現主義の原則によって認識される収益の場合、
収益額についてはその実現とともに確定する収入額(取引価額)がそのまま直
接収益の測定額とされる。また、支出額基準とは、費用がそれに関連する支出
を基礎にして測定されることを要請するものである。ここでの支出とは、費用
に関連する過去・現在・将来の現金流出を意味する。したがって、発生主義の
原則によって発生費用を認識し、その時に確定する支出額を基に、費用配分の
原則によって当期の費用が決定される。

◆ =============== =============== ============= =================





◆《第2問》◆ =============== =============== ===================

『現行企業会計における損益計算の意味を投下資本回収維持計算の観点から説
明し、その観点から有形固定資産に関する償却費を計上することの意味を説
明しなさい。』

 〜第2問の確認項目〜
●現行企業会計における損益計算の基礎が収支計算にあることの理解が正しく
あるか?
●現行企業会計において実践されている二元計算とは何か?その意味を正しく
説明できるか?
●現行企業会計における資産は基本的には上記を前提に投下資本回収維持計算
の観点か捉えられることを説明できるか?
●上記投下資本回収維持計算の観点から固定資産の原価償却の意義を説明でき
ているか?
●上記について、費用・収益対応計算からの説明などしても0点である。

 ・解答行数:12行。
 ・満点:50点。


◆◆◆《第2問の解答》◆◆◆ =============== =============== =====

 今日の企業会計における損益計算の基礎は収支計算である。そこでは、収益
たる収入と費用たる支出との差として純利益を計算している。費用たる支出は、
営業活動を通じて犠牲に供された(消滅した)貨幣資本額であり、収益たる収
入は、その犠牲によって得られた貨幣の流入額である。したがって、費用の額
よりも収益の額が大であれば、あるいは少なくとも同額であれば、犠牲に供さ
れた貨幣は回収・補填されたことになる。そして、消滅した貨幣資本は回収で
きたか、回収してなおどれだけ余剰があったか、を確認する計算が、投下資本
回収維持計算として損益計算にほかならない。
 そこで、減価償却は有形固定資産に投下された貨幣資本の内当期中消滅分を
意味する。これを他の費用とともに損益計算に計上することにより、当期中に
消耗した資本の全体が回収されたか否かを確認する。純損失が生じていない限
り、この資本消滅分も他の費用とともに回収された留保される。つまり、減価
償却費は、有形固定資産へ投下された貨幣資本の期間的(部分)な回収を意味
する。したがって、このような状態が続けば、長期的には、有形固定資産に投
入された貨幣資本は全額回収され、留保されることになる。

◆ =============== =============== ============= =================



 解答解説は4月11日(火曜日)以降 当アカデミーの『自習室』にて!
 
 HBAメールマガジンのコーナーはこちら >>>

 ※問い合わせ等について
  ⇒ ホームページ上のフォームをご利用ください




◆◆◆今回の問題◆◆◆

◆ =============== =============== ============= =================
 今回は、処暑の事情もあり、安易な問題の提供を避け、次回第3回において
厳選した問題の提供をしたい思いますので、今回はお休みします。
 申し訳ありませんが、ご了承ください。


◆ =============== =============== ============= =================





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□ 雑 感 □===========================

◎メールマガジンの第2回の発行が大変遅くなり申し訳ありませんでした。
 言い訳ですが、実は自宅の大引っ越しがありまして、不覚にもPC関係のセ
ッティングが遅くなりました。
 勿論、4〜5台あるPCの内ノートPCだけは確保していたのですが、Net
関係の接続ルートも変更する必要もあり、段取りの悪さに自分自身に腹立たし
い思いです。
 とりあえず、Netも開通し今回の発行ができることになった次第です。登録
をして頂いた皆さんには大変ご心配とご迷惑をおかけしましたこと、深くお詫
びします。

◎さて、とにもかくにも引っ越しは大変でした。
 日々使うものが手の届く範囲にあり、目を瞑っても手にできるという環境が
いかにすばらしいことであるかということが改めて分かりました。
 道具等、物が大変多い事もあり、引っ越し先では何をやるにしても、まず、
探す作業から始めなくてはならないという状況は、大変ストレスの溜まるもの
です。

 いやはや、くたびれました。

◎ところで、引越屋を選ぶ場合皆さんの経験ではいかがでしょうか?
 何社かの見積もりを取り、割安な引越屋を選択するのが一般的かも知れませ
ん。が、しかし、この度の引越で、その様な選択が正しいとはいえない場合が
あることが分かりました。
 実は、引越屋の引越の技術に歴然とした差があるのです。今回の引越では、
業界トップといわれる引越屋は、トップシーズンということもあり、見積もり
が高かったので、他の業者に依頼したのです。
 ところが、これは大失敗でした。我が家は、様々な家具や本等の資料などが
大量にあるのですが、これは今回依頼した引越屋の技量のレベルを遙かに超え
ていたようです。朝8時半ぐらいから始めて、午後11時30分になってもむ
すべての荷物を収容できず、翌日に持ち越しとなったのです。

 ともかく素人の私が見ていても段取りが非常に悪く、運び込みの手順もまっ
たくの行き当たりばったりという次第です。この業者を選択したことが決定的
に誤りであったことが分かりました。

 ということで、今回の引越は業者の選択段階で大失敗だったわけです。その
影響は、移転先での荷物の整理にも大きく影響している次第です。

 ともあれ、ようやく仕事だけはできる状態にはなりましたので、メールマガ
ジンの発行も順次平常状態に戻すことができることと思います。

 少なくとも4月中は、多少発行が遅れるかも知れませんが、ご理解ください。

 今年の春は引越騒ぎで桜を愛でる暇もなく、桜は散り始めてしまいましたが、
皆さんは花見などに出かけたのでしょうか?
 来年は私もゆっくり桜を見に出かけられるようにしたいと思っています。



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暗記を強要される受験勉強って間違っている。HBAでは公認会計士試験の早
期合格を目指す諸君に、本質的な講義内容を提供します。当メルマガの有意義な
問題にチャレンジして、早期合格を目指しましょう。