【HBA王道セミナー】すべての理解は基礎理論の理解にあり!!基礎理論の
理解無しに応用など存在しない。




                            2006.5.8発行
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《第4講》 一般原則の会計構造的意義?!
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◇《今日の一言》◇ =============== =============== =============== 
 
 現行の企業会計を考えるとき、二元計算ということを理解しなければならな
い、という話をし、それは、期間損益計算は動態論の計算構造を前提としなが
らも、会計の対象となる企業が現実の貨幣経済社会に基盤を持つからである、
という話をした。

 加えて、それを確認するために、前信で資本循環図(私が作成したもの)を
示して説明をした。これから会計(学)を勉強する上での前提として頭に入れ
ておく必要がある。

 資本循環図はこちら >>>
 
 ※ 都合上上記の資本循環図はPDFファイルになっています。
   Adobe Readerをご用意ください。
   Adobe Readerは上記HBAのHP上から無料でインストールできます。


 そこで、今回は話を先に進め、ちょっとジャンプして、一般原則の内容につ
いて、考えてみるというわけである。

 前信では、この一般原則についての話をする前に、下記に示す問題を提供し、
諸君の現在の実力でどの程度の解答が出せるのか(書けるのか)、自身で確認
してほしいとお願いした。どうであっただろうか?

 一般原則というと、特に受験生は、例えば“ああ、正規の簿記の原則、ね!
”などと、吐き捨てるように言うのである。が、このように言う受験生は、会
計の本質をまったく理解していないと断言できる。それは、現行企業会計の構
造的理解が本当にあるのであれば、そのような戯言は言えないからである。

 ちなみに、前信で示した問題では「正規の簿記の原則」についても問うてい
る。自分なりの解答を作成してみただろうか?

 今更一般原則なんて、と言うなかれ!学問にとって基礎(基本)は重大であ
る。たとえ、それが受験のためだけの勉強だとしてもである。


 ここで、まず前信で示した問題の解答と解説を示すことにしよう。




◆◆◆前回の問題◆◆◆

◆《問題》◆ =============== =============== =================== ====

 「企業会計原則」一般原則一では、「企業会計は、企業の財政状態及び経営
成績に関して、真実な報告を提供するものでなければならない」と真実性の原
則が示されていますが、ここでの「真実な報告」は、相対的な真実性を前提に
していると考えられます。
 本規定に関連して、以下の各問に答えなさい。


問1
 企業会計における「真実な報告」が相対的なものであることの根拠として、
会計処理方法の選択性が挙げられますが、これについて説明しなさい。

問2
 一般原則二では、正規の簿記の原則が示されていますが、(1)この原則の意
義を簡潔に示すとともに、(2)この原則が企業会計上「真実な報告」のために
必要とされる理由を説明しなさい。

問3
 一般原則四では、明瞭性の原則が示されていますが、(1)この原則の意義を
簡潔に示すとともに、(2)この原則が公開性の原則とも呼ばれる理由を説明し
なさい。

問4
 「注解」注1では、重要性の原則が示されていますが、この原則が企業会計
上の「真実な報告」とどのように関連しているかを説明しなさい。解答にあた
っては、重要性の原則の2つの側面に分けて説明すること。



◆ =============== =============== ============= =================

〜問題の確認項目〜

●「真実な報告」の理解ができているか?
●「真実な報告」の相対性の意味を正しく理解しているか?
●現行企業会計の構造において、「正規の簿記の原則」の持つ重大性について
の正しい理解があるか?
 これは、すなわち、現行企業会計の正しい構造的理解があるか否かというこ
とでもある。
●「明瞭に表示する」ことの真意を正しく理解しているか?
●「注解」注1に関する重要性の原則の2つの側面とは?「注解」注1はその
側面の1つを規定するが、では、もう一つの側面はどこに規定されているのか
?それとも、不要だから無視されているのか?



◆◆ ============ =============== ============== =================





◆◆《解答》◆◆ =============== =============== =================

問1
 財務諸表の作成は、会計慣習として発達したものの中から、一般に公正妥当
と認められた会計処理の原則および手続によって行われる。しかし、企業の多
様性および仮定計算の介入が不可避的であることから、当該会計処理の原則お
よび手続に選択適用の余地を認めざるをえない。すなわち、1つの会計事実(
事象)に対して2つ以上の会計処理の原則および手続を認めざるをえない事情
がある。しかしながら、そのうちどちらを選択した場合も一般に公正妥当と認
められた会計処理の原則および手続の適用であり、その意味において適正であ
る。したがって、「真実な報告」もそのような前提に基づくものであり、その
意味において相対的なものである。(20点)


問2
(1) 意義
 正規の簿記の原則は、帳簿記録を一定の要件に従って行うこと、および会計
帳簿と財務諸表との間のみならず財務諸表相互間において、有機的な関連性を
保持すべきことを要求する原則である。(10点)

(2) 理由
 企業会計は、記録された事実と会計上の慣習と個人的判断とによって成立す
るものであるが、このうち事実の記録は、財務諸表の源泉をなすものとして「
真実な報告」のために不可欠な要件である。したがって、企業会計がその真実
性を保つためには、まず期間計算のよりどころとなり財務諸表作成の素材とな
る帳簿記録自体を、その技術的・形式的な側面において絶えず規制し、その信
憑性と秩序性とを予め確保する必要がある。この記録形式に関する包括的にし
て基本的な原則が、正規の簿記の原則である。(15点)


問3
(1) 意義
 明瞭性の原則は、企業の利害関係者に企業の状況に関する判断を適切に行う
ために必要な会計情報を、財務諸表によって明瞭かつ十分に開示すべきことを
要請した原則である。(10点)

(2) 理由
 現行の制度会計では会計処理の原則および手続の採用にあたって選択の余地
が与えられているために、代替的会計処理方法からいずれを採用したかの会計
方針を財務諸表に開示しなければ、情報利用者は財務諸表に掲載された会計数
値の基礎や根拠を正しく理解しえないし、また異なる会計方針による企業間の
比較も適切に行うことができない。そのため、これら会計方針に関する情報も
開示されなければ、「真実な報告」たりえない。
 そこで、現行の制度会計の下における明瞭性の原則は、利害関係者一般に対
して広く財務諸表を通して、記録計算結果を開示するだけではなく、会計方針
つまり結果が導き出されるに当たりその前提となった処理の仕方の公開をも要
求するため、公開性の原則と呼ばれるのである。(20点)


問4
 重要性の原則は、広義には2つの側面をもっている。その1つの側面は、「
重要性の高いもの」の明細記録・表示の原則としてのものである。これは、本
質的に理論上の原則であり、「真実な報告」を支える性質のものである。しか
し、この意味での重要性の原則は、会計原則の体系の上では明瞭性の原則に包
摂され、明瞭表示の具体的方法に関する1つの判断基準として理解される。
 もう1つの側面は、「重要性の乏しいもの」の記録・表示の省略容認の原則
としてのものである。これは、会計事実の記録・表示の省略であるがゆえに、
本質的には理論上の原則ではなく実務上の便宜的な原則である。つまり、それ
を守らねば「真実な報告」としての適格性を欠くといった性質のものではない。
(25点)



◆ =============== =============== ============= =================



◆◆◆《解説》◆◆◆ =========== =============== =================

 まず、今回の出題意図を示せば下記の様である。

【出題意図】
 一般原則は、会計の目的である「真実な報告」を行うための包括的原則であ
り、その構成は、真実性の原則を頂点に他の6つの原則が真実性を支える原則
として位置づけられている。本問では、一口に「真実な報告」といっても、そ
の内容を具体的にどのように捉えるべきなのか、会計構造論とも密接に関連し
て、各一般原則の意味と「真実な報告」との関連性について、体系的な理解を
問うている。
 以下各問について個別に解説することにしよう。


【各説】

問1について:

 財務諸表は、企業と利害関係者を結ぶコミュニケーションの手段である。し
たがって、そこでは、企業の資本運動の態様とその企業に関心を持つ利害関係
者の関心の的がどこにあるか、すなわち、情報要求がいかなる内容のものであ
るのかということが財務諸表の内容を、つまりは、その情報を作り出す会計の
構造をも制約することになる。

 したがって、企業会計における「真実な報告」なるものの内容も企業の資本
運動の態様と利害関係者の情報要求の内容によって決まるものであり、その意
味で相対的な真実である。情報要求に適合しない情報は情報の利用者たる利害
関係者にとって有用性がなく、「真実な報告」とはなり得ないのである。

 ここでは、まず以上の理解が前提となる。その上で、その真実性が相対的な
ものである根拠として、(1)会計の目的関連性、(2)期間利益計算の暫定性、(
3)会計処理方法の選択性があげられることを押さえておくことである。
本問は、上記のうち、(3)の会計処理方法の選択性について問うている。解答
上の最大のポイントは、(2)の期間利益の暫定性と明確に区別して解答するこ
とである。

 (2)の期間利益の暫定性は、継続企業の経営成績は、一定期間を人為的に区
切って計算せざるをえず、継続的な資本運動を人為的に区切ることによって利
益計算が行われることから、そこでの計算結果は必然的に暫定的な性格のもの
となることを意味する。

 これに対して、本問で問うている(3)の会計処理方法の選択性は、動態論の
会計環境においては費用等の金額を客観的な事実として決定することはできず、
したがって、仮定計算によらざるをえないこと。しかも、一般に公正妥当と認
められる仮定計算は唯一ではなく複数認められること。
 したがって、同様の実績に基づいて利益計算が行われたとしても、適用する
会計処理方法(仮定計算)が異なれば異なった利益が計算されることになること。

 しかし、そのいずれもが一般に公正妥当と認められたルールの適用によるも
のである限り真実とされることから、そこでの利益計算は相対的な性格をもつ
ことになるという意味である。



問2について:

 動態論の会計構造において、継続記録がすべての前提であることは承知の通
りである。しかし、それを具体的に規定したものが一般原則の「正規の簿記の
原則」であることの理解は、あまりなされていないようである。

 この動態論における利益計算等の前提である継続記録と「正規の簿記の原則
」とが結び付いて理解されていないことは、すなわち、今日の企業会計の前提
になっている動態論の会計構造の理解が十分ではないことを意味する。

 動態論の会計構造においては、事実の記録がまず行われ、すべての会計資料
もしくは会計情報はこの記録に基づいて作成されることになる。すなわち、期
間業績を算定・表示する損益計算書も、また、一定時点の財政状態を表わす貸
借対照表もこの記録を基礎に作成されるのである。

 したがって、「正規の簿記の原則」は、動態論の会計構造を前提とする今日
の企業会計における「真実な報告」のための不可欠の要件をなすものである。
このことの理解なしに、「正規の簿記の原則」だけを単独に暗記したとしても
解答上十分な表現をすることはできないであろう。体系的な理解を前提に解答
することが望まれる。



問3について:

 財務諸表は、企業と利害関係者を結ぶコミュニケーションの手段である。と
するならば、その財務諸表は、どのような記録に基づき、また、いかなるルー
ルに準拠して作成されるのかということを正しく知らなければ、利害関係者は
安心して財務諸表を自己の意思決定のための判断資料として利用することはで
きないのである。

 ここでは、このことの理解があるかどうかが十分な解答を書くことができる
かどうかの分かれ目である。会計情報を含めて情報たるものは、情報の利用者
に正しく伝達されてはじめて有用な情報たりえるのである。日頃簿記の計算に
おいて、減価償却計算など計算手続的には当たり前になっている受講生の皆さ
んにとっては、あらためて会計処理方法のもつ意義を会計学的に考えておく必
要があろう。



問4について:

「企業会計原則注解」注1の重要性の原則が省略容認規定であることを暗記に
よって知っている受講生は多けれど、それが本来の重要性の原則の意義の一側
面でしかないことを知っている受講生は少ない。

 「真実な報告」を支える原則たり得るためには、その原則を遵守しなければ
その情報は真実たり得ないと理解するところに意義があるものである。このこ
とからすれば、重要性の原則の理論的な側面(現一般原則においては明瞭性の
原則に包摂されていると解される)は、その意味で「真実な報告」を支える原
則と言いうるものである。

 しかし、「注解」注1の重要性の原則を「真実な報告」を支える原則として
位置づけることにはならないであろう。なぜならば、省略をすることによって
はじめて「真実な報告」たり得ることになるからである。したがって、「注解
」注1は実務的便宜性からの省略容認規定と理解することが合理的であろう。
この点の理解をもっているかどうかが、十分な解答たり得るかどうかの差とな
ろう。



◆ =============== =============== ============= =================

 さて、巷では一般原則など勉強する意味も無いといった風潮であり、巷の受
験学校のほとんどテキストには、形式的な内容がほんの3〜4ページぐらい乗
っているのが実情である。

 それは、重要ではないからではなく、巷の講師にこの一般原則の理解のある
者がいないからである。
 確かに、現在の会計士試験に一般原則の内容が論述試験などで出題される可
能性はかなり低い。というより、短答式試験での出題の可能性はあっても、論
述式試験での出題はほとんど無いといっても良いだろう。ちなみに、それを意
義ある形で出題できる力量を持った試験委員自体もまたいないのだ。

 しかし、そういった事情を考慮してもなお、一般原則を学習する意義は高い
のである。
 一般原則を学習するといっても、巷の学校のような意義・要件を暗記するの
ではない。そのような規定が何故企業会計原則に存在しているのかを勉強する
のである。

 特に以下に示す一般原則は、現行企業会計の基本的構造に重大な関係がある。
したがって、一般原則の表面的な内容ではなく、どのような会計的構造を前提
にしているのかを知るために、これらの一般原則の設定前提を学習するのであ
る。

 他の分野でもそうだが、基礎がしっかり分かると、全体的・体系的理解が飛
躍的に進むのであり、いかに受験勉強のためとはいえ、論点主義的・暗記勉強
などするべきではないことを悟ることになるのである。

 誰に聞いても納得のいく説明をしてもらえない。部分的にはなるほど〜、と
思う説明も、いろいろと聞いていくと矛盾が生じていることに気がつく。でも
誰も教えてはくれない。
 だから、巷の講師も言い、同じ受験生仲間も言う、“早く合格したいのなら、
理屈を言わずに暗記しなさい”という言葉にしたがうしかない、ということに
なるのだ。分からないから、暗記するのであって、合理的だから暗記するので
はない。

 人間の体というものは、実は非常に合理的にできているのである。必要な部
分は発達し、不要、つまり使わない部分は退化するのである。
 脳は思考させなければ退化する。考えることをしなければ部分的にかなりの
速度で死んでいくのである。受験で一番必要なのは、実は、脳を鍛えることな
のだ。正当な思考をする癖をつけるのである。



 ちなみに、一般原則の中で、現行企業会計の構造に密接に関係するものは、

(1. 真実性の原則 )
 2. 資本・利益区別の原則
 3. 継続性の原則
 4. 正規の簿記の原則

である。

 1.の真実性の原則は、最上位概念であり、他の6つの原則によって達成され
るべき会計の目的を表すので、1.としてあるが、( )で括ってある。

 問題は2.3.4.の原則の理解である。

 このうち、4.の「正規の簿記の原則」は、実は、現在の会計構造上、真実性
の原則よりも上位概念であるとすらいわれるものであり、現行企業会計の構造
上決定的に重要な内容である。

 また、2.の資本・利益区別の原則は、やはり、会計の基本的前提を意味する
ものであり、また、会計のフレームワークそのものを構築する上で、決定的な
意味を持つものである。

 その意味は、元手と分配の対象となる利益を分離するということであり、そ
の意味で資本は元手として、資本循環において企業内に回収維持されなければ
ならないものとされるのである。

 ただし、近年、経済界からの圧力によって革命的に変貌しつつある商法によ
って、いまやこの原則の現行企業会計上での存在意義は風前の灯である。

 さらに、3.の継続性の原則は、巷の受験生(講師も含めて)の理解は、一度
選択適用された会計方針(本来の意味はポリシーであり、これを最初に翻訳し
た日本の学者が“会計方針”と訳してしまった結果、巷では会計方針=会計処
理方法という誤解が定着してしまったのである。確かにポリシーは直訳すれば
“方針”という訳も有りである。ただし、ここでの「ポリシー」は基本的な考
え方、基本的姿勢といったものを意味するのであって、会計処理方法そのもの
を意味するわけではない)は正当な理由がない限り変更してはならない、とい
うものであろう。そして、会計方針の変更条件の暗記という具合である。

 継続性の原則は、会計処理方法の選択性を前提とするものである。しかも、
その前提に会計処理方法の選択の優位性があるのである。巷の受験生(巷の講
師を含めて)は、そのことをまったく知らない。その前提が現行企業会計の基
本構造にあることを知らないのである。いずれ、これについてはこのHBAメ
ールマガジンでも取り上げる予定である。


 承知のように、一般原則は条文上ではそれぞれがたった1・2行程度のもの
である。が、そこには現行企業会計の前提となる構造的な意味がぎっしりと詰
まっている。
 だから、それをよく知っている者は、ああッ、“正規の簿記の原則"ね!な
どとは軽々しくいえないのである。


 さて、今回はこれで一段落である。


 そこで、一般原則の全てについて解説することはこのメールマガジン上では
できないのだが、次回において、正規の簿記の原則にも重大な関係があり、最
も基本的で、ほとんどの受験生(受験生は全員といってもよい、巷の講師も知
らないのだから)が知らない、「会計期間を人為的に区切る」という、期間損
益計算の大前提に触れながら、もう少し突っ込んだ解説をしたいと思う。

 これもまた、巷では“人為的に会計期間を区切る”なんて日商3級レベルの
受験生でも知っている?と言うのである。

 無知は無敵である。自分が「何も知らない」ということを知らないのである。
諸君はどうであろうか?

 簿記の解説のときによく板書されるような、まず直線のタイムテーブルを書
いて、それをちょんちょんと後から縦に線を入れて(彼らはこれを期間に区切
ると思っているのだが、実はこれは「期間を区切っている」ことにはならない
のだ)、“区切られた会計期間”などと説明されるものを考えているならば、
とんでもない大間違いである。そうならば、あなたは「人為的に会計期間を区
切る」ということの真の意味を「知らない」のだ。

 簿記をいくら知っていても、会計(学)を知ることにはならない!!



 では、この続きは次回を楽しみに、ということにしよう。



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□ 雑 感 □===========================

◎私がまだ大学生の頃、某有名女子大を目指す女子高校生の家庭教師をしてい
たことがある。家庭教師といっても母がこどもが好きで自宅で小学生向けの塾
のようなことをやっていたので、彼らは私の自宅に通って来ていた。

 小学校を卒業しても他の塾へ行きたくない、と彼らが言うので仕方なく中学
以降は私が勉強を見たというのが実情である。結局、私は、母のところを卒業
した中学生と高校生の勉強を見るハメになった。

 そこで、前出の女子高校生であるが、しっかりと家庭で良くしつけられた素
直な子で、礼儀正しく、勉強も良くでき、それまで私の言うことに反論などす
ることもなかった。
 その彼女がある日突然、私が指示した数学の問題を解いていたときである。

 「先生、私、疑問に思うことがあるのですが」と突然彼女は言ったのである。
私は、当然数学の問題に関する質問だと思った。がしかし、彼女はさらに私に
こう言ったのである。

 「あの〜、先生、私、もうこんな勉強したくありません!!?
 親が望む大学に行きたい訳でもありません。それに、私は将来社会に出て、
数学を利用して職に就こうと思っている訳でもありません。
 素敵な彼氏に出会って、結婚し、その彼のために料理をして、美味しいもの
を食べさせてあげたい、そう思っているだけです。
 そんな私に、今の勉強がどのように役に立つというのですか?」

 素直な子で、今まで私の言うことに反論することなどまったくなかっただけ
に、突然の反抗に、私もちょっとだけあわててしまったのを覚えている。いや、
彼女の言った内容にではなく、彼女が私に、静かに、そして丁重に自分の思い
をストレートに投げかけ、そして反抗する素振りを見せたことにである。

 この彼女の反抗は大学生の頃の私にはちょっとした事件であった。


◎そこで、我に返った私は、こう彼女に言ったのである。

 「それは、君の言う通りかもしれない。確かに、彼氏に豆腐の入ったみそ汁
を作るときに、豆腐を切る線の配分割合やジャガ芋やタマネギなどを切る場合
の曲線に2次関数は必要ないかもしれない。

 小学校から高校まで、自分の好きな科目だけではなく、国語や社会、数学、
英語など様々な科目を勉強をするのは、その全てが将来にとって直接役に立つ
ということではない。

 人間の脳はバランス良く発達させなければならない。そのためには、小さい
頃から、様々な良い刺激を脳に与え、脳をバランス良く発達させる必要がある。

 今勉強している科目の中には、君の様に将来結婚して旦那さんのためにみそ
汁を作る時に直接役に立たないと思う科目もあるだろう。

 だが、君が将来の旦那さんに栄養のバランスが取れた美味しい食事を作るこ
とを思考させるのは、愛情だけではなくて、そのようなバランスを考えられる
様に脳を発達させることによって可能になるし、また、人格的にもバランスの
とれた大人になることができる訳だ。

 今の勉強は、確かに大学受験のためかもしれない。だから、それだけを考え
れば、君の言う不条理ほ感じることもあるだろう。しかし、勉強をする、つま
り、思考することは、将来彼氏のためにバランスの良い美味しい料理を作ると
いう創意と工夫を生み出し、君の願う彼氏においしい料理をつくるということ
にも繋がっているんだよ」と。

 この私の言葉に、彼女がどれだけ納得したかは分からない。

 しかし、私は、彼女に見せかけの、耳に心地よいだけの話をしたのではない。
真実を言ったのである。それを理解するか否かは彼女自身の問題であろう。

 しばらく黙っていた彼女は、私の言葉に納得したのか否かの返事はしなかっ
たが、それ以上私に反抗することもなく、再び黙々と問題を解き始めたのであ
る。

 以後、彼女は目指す大学に無事現役合格するまで、私にこのような反抗をす
ることもまったくなかった。

 聞くところによると、その後彼女は大学を卒業して結婚し、幸せにしている
ということであった。





 ここで、突然だが、ときどき寒い日もあるが、早、夏のような日差しを感じ
る日がある。今年の夏も暑いのだろうか・・・?


 では次回にまた。


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暗記を強要される受験勉強って間違っている。HBAでは公認会計士試験の早
期合格を目指す諸君に、本質的な講義内容を提供します。当メルマガの有意義
な問題にチャレンジして、早期合格を目指しましょう。