【HBA王道セミナー】すべての理解は基礎理論の理解にあり!!基礎理論の
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                             2008.5.29発行
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《第31講》「各論一考/その五のつづき」
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◇《今日の一言》◇ =============== =============== =============== 

 読者の皆さんこんにちは!! 



 さて、今回は前信での有価証券に関する正しい理解を前提として、少々補足
的な説明、つまり、「金融商品会計基準では、同じく金融資産たる有価証券(
の項目)として規定される売買目的有価証券以外の有価証券について、何故基
準上における扱い(評価)が異なるのであろうか?」についてまずは記すこと
にしよう。


 金融商品会計基準では、同じく金融資産としての有価証券(の項目)として
規定される売買目的有価証券以外の有価証券について、何故基準上における扱
い(評価)が異なるのであろうか?


 売買目的有価証券以外の有価証券であっても前信で示した「財務循環」(半
私的名称)上を巡るのであり、そこでの市場が機能分化していないこともすべ
て売買目的有価証券の場合と同じである。

 とすれば、その評価が売買目的有価証券と同様に回収可能額によることもま
た同じはずであろう。

 しかし、例えば、満期保有目的債券は、売買目的有価証券と同様の金融資産
たる属性をもつものの、金融商品会計基準においては、取得原価評価もしくは
一定の条件の下に償却原価法である。

 満期保有目的債券の場合、時価が算定できるものであっても、満期まで保有
することによる約定利息及び元本の受取りを目的としており、満期までの間の
金利変動による価格変動のリスクを認める必要がない。

 つまり、満期保有目的債券については、時点的な時価が回収可能額としての
合理性をもたず、その償還額が回収可能額としての合理性をもっているという
ことである。

 したがって、当該債券を債券金額より低い価額又は高い価額で取得した場合
において、取得価額と債券金額との差額の性格が金利の調整と認められるとき
は、償却原価法により評価をすることに本来的な合理性があることになる。


 また、その他有価証券は、様々な事情で保有する有価証券であり、業務上の
関係を有する企業の株式等から市場動向によっては売却を想定している有価証
券まで多様な性格を有しており、一義的にその性格を定めることは困難である。

 つまり、短期的な売却を前提とする保有なのか、それとも長期的に保有する
ことを前提とするのかその保有目的が明確ではないのである。

 したがって、回収可能額としての合理性が時点的な時価にあるのか、将来的
な処分額や売却額、もしくは償還期の償還額にあるのかが明確ではない。

 つまり、短期的な売買を目的とする可能性がある以上、時点的な時価による
評価にも一定の合理性がある一方で、長期的な保有可能性もあることから、本
来的には取得原価評価の合理性もまたあることになる。

 そこで、金融商品会計基準では、その他有価証券の評価について、

『時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額は洗い替え方式に基づき、次の
いずれかの方法により処理する。
(1) 評価差額の合計額を純資産の部に計上する。
(2) 時価が取得原価を上回る銘柄に係る評価差額は純資産の部に計上し、時価
が取得原価を下回る銘柄に係る評価差額は当期の損失として処理する。』

としている。

 ここで注目するのは、その他有価証券の評価を「時価」によることとした上
での評価差額の処理である。同基準では『洗い替え方式』に限定(強制)した
処理とした上で、その貸方差額(時価が取得原価を上回る銘柄に係る評価差額
)は純資産の部に計上としている点である。

 既に説明したように、その他有価証券は、短期的な売却を前提とする保有な
のか、長期的保有なのかが明確ではないため、回収可能額としての合理性が時
点的な時価にあるのか、将来的な売却額や償還時の償還価額等にあるのかが明
確ではない。

 しかし、少なくとも「時価」に関する情報を財務諸表上で開示することには
情報としての意義があり、しかし、それを切放法によって損益を確定する形に
よることは、その不確実性の観点から売買目的有価証券ほどの合理性をもつわ
けでもないのである。

 そこで、時価評価により『時価が取得原価を上回る銘柄に係る評価差額』を
表示させて期末時価に関する情報を開示すると共に、その貸方差額を純資産の
部に直接計上させることにより、期間損益計算上にはそれを反映させず、しか
も、洗い替え方式の適用により、その差額を翌期首には振り戻させ、資産評価
上の本質を取得原価評価とするがごとくの効果を生じさせているのである。


 貸方差額を純資産の部に直接計上させる処理は、今までの経緯から、一連の
外為基準の改訂→連結基準の改訂を経て順次、利益を損益計算書を経由せずに
直接資本の部(現行純資産の部)に計上できる道を切り開いたおかげである。

 なお、金融商品会計基準では、『時価が取得原価を下回る銘柄に係る評価差
額は当期の損失として処理する』とし、その場合の適用方法を洗い替え法によ
ることとしたのは、その他有価証券に係る借方評価差額は毎期末の時価と取得
原価との比較により算定することとの整合性からであると説明している。


 さて、前信の理解を踏まえて、上記内容の理解により、有価証券が金融資産
たるものであり、その評価の基準が「回収可能額」にあることが理解できたは
ずである。

 であればこそ、同じく金融会計商品基準において「金融資産」とされる売買
有価証券以外の有価証券の評価について、売買目的有価証券とは異なる評価規
定がなされていることも整合的に説明できることになる。


 前信で指摘したように、売買目的有価証券は“ほとんど貨幣資産だから時価
評価する”などといった誤った解釈に理論的論拠などはありはしないのである。


 念のために、重ねて注意しておくが、有価証券に関して“貨幣・非貨幣”と
いう観点からの分類は既に意味を持たないのであり、それを規準とした説明に
存在意義はまったく無いのである。


 このことは、例えば、割賦販売では現行企業会計上では原則として販売基準
が適用されているが、これは割賦債権が実現主義の要件にある「現金同等物」
として認められたからではないことと同じ事情である。

 もし、巷の受験学校で“割賦債権が実現主義の要件にある「現金同等物」と
して認められたから”と教えられているのであれば、そう教えている巷のその
講師は、割賦販売に販売基準が原則適用されている根拠を知らないのである。


 現行企業会計上において、割賦販売に販売基準が原則適用されている理由は、
割賦債権が上記に指摘の実現主義の要件における「現金同等物」として認めら
れたからではなく、現状での割賦販売が「現金販売」と同じ状況にあることを
根拠とするのである。


 といっても、読者諸君には理解がしがたいのかも知れない。

 ついでだから、このことについて若干の説明を記しておこう。

 そうすれば、有価証券に関して、「貨幣・非貨幣分類」が売買目的有価証券
を時価評価する論拠たる規準にはならないことを納得する手助けになるかも知
れないからである。


 そこで、これもHBAのテキストに載っている図だか、割賦販売に関する図
を下に示しておくので参照して欲しい。

 割賦販売に関する図はこちら >>>


 図から分かるように、まずは割賦販売業者と顧客との間で割賦売買取引が行
われ、売買商品は割賦販売業者から顧客へと引渡される。

 この時、売買代金に関しては割賦払いの「契約」がなされるが、割賦販売業
者は、この債権を直ぐにファクタリング業者に売却し、一定の利息を差引いた
金額を現金で一括して受領するのである。

 また、読者諸君も経験があると思うが、最近では割賦販売業者の店舗におい
て割賦契約をする場合であっても、その割賦販売業者名の割賦払契約書ではな
く、直にファクタリング業者名の割賦払契約書によって契約をする場合も多い。

 それにより、上記の図上の(1)(商品の提供)と(2)(ファクタリング業者の
債権買取りによる現金の支払→割賦販売業者の現金の一括受領)が同時的に成
立するのである。

 つまり、割賦販売業者は、ファクタリング業者の債権一括買い取りにより、
商品販売時に現金が一括で取得できるということである。

 このことは収益認識に係る「実現主義の原則」の要件である「財貨役務の提
供」(図の(1))と「現金もしくは現金同等物の受領」(図の(2))という要件
を同時に充たすことを意味する。

 つまり、販売形態は割賦販売だか、売買取引の実質は「現金販売」だという
ことである。


 この現実を踏まえた場合、割賦販売において販売基準が原則とされるのは、
割賦債権が実現主義の要件に規定される「現金同等物」として認められたので
はなく、割賦販売の実質が現金販売だと言うことに根拠があり、したがって、
従前にあった「割賦債権は現金同等物に当たるか否か」という議論において“
現金同等物”だという決着がついたのではなく、その議論そのものが意味を喪
失したということである。


 この理解が無い者は、上記に指摘したように未だに“割賦債権”は“現金同
等物”とされたことから、“割賦販売で販売基準が原則規定となった”などと
いうデタラメを平然と言うことになる。

 やはり、無知は無敵なのである。


 さて、いかがであろうか?


 ここまで読んできても“そうかな?”などと宣わく者に、これ以上説明する
意義は無い。そのような者を説得しようなどとは時間の無駄使いである。

 学習は、理解する側の器量にも依存する部分も大きいのもまた事実だからで
ある。


 上記の説明から、割賦販売における収益の原則的認識基準が「販売基準」で
あることの「根拠」と同様に、売買目的有価証券の期末における評価が「時価
」によることも、有価証券に係る市場の特異性を背景とする金融資産たること
を根拠とするのであり、それは、売買目的有価証券に関しては貨幣・非貨幣論
争自体が意味を喪失したことを物語るものである。

 現役の公認会計士のほとんどがこのことの理解が無いことが、つまりは、監
査リスク・アプローチが実務界に浸透しない理由でもあるのかも知れない。



 さて、本題については、前信と本信の上記によってほとんどが説明された。

 そこで、金融資産たる有価証券(売買目的有価証券や満期保有目的債券等)
の評価がその保有目的によって異なることに関連して、読者諸君のために有価
証券の保有区分の変更とその場合の評価方法について若干まとめておくことに
しよう。

 この保有区分の変更および評価方法に関する考え方も、やはり基本的に「保
有目的」を基準とするからである。



1.保有目的区分の変更の正当な理由

 実務指針では、有価証券の保有目的区分の定義及び要件を厳格に定め、分類
の判断の恣意性を排除しており、原則として、取得当初に決定した保有目的区
分を取得後に他の保有目的区分に変更することを認めていない。

ただし、正当な理由がある場合には保有目的区分の変更が認められる。

【保有目的区分の変更が認められる正当な理由】

(1) 資金運用方針の変更または特定の状況の発生に伴って、保有目的区分を変
更する場合

 <具体的な状況>
・企業環境等の外部要因や経営者の交替などによって、有価証券の短期的な売
買(トレーディング取引)を開始することとした場合や、有価証券のトレーデ
ィング取引をを行わないこととした場合
・満期保有目的の債券について、特定の状況が生じた場合


(2) 実務指針により、保有目的区分の変更があったとみなされる場合

 <具体的な状況>
・満期保有目的の債券の一部を正当な理由なく他の保有目的区分の有価証券に
振り替えたり、償却期間前に売却した時は、満期保有目的の債券に属する他の
債券について保有目的の変更があったものとして、他の保有目的区分に振り替
えなければならない場合


(3) 株式の追加取得又は売却により持株比率等が変動したことに伴い、子会社
株式または関連会社株式区分から他の保有目的区分に、または、その逆の保有
目的区分に変更する場合

 <具体的な状況>
・株式の追加取得や増資の引受等により持株比率が増加して、従来子会社また
は関連会社ではなかった会社が子会社または関連会社に該当するようになった
場合や、株式の一部売却等により持株比率が低下して、子会社または関連会社
ではなくなった場合


(4) 法令または基準等の改正または適用により、保有目的区分を変更する場合

 <具体的な状況>
・法令または基準等の改正があったことにより、当該法令又は基準等の改正に
従って保有目的区分を変更する場合


 実務指針が、有価証券の保有目的区分の定義及び要件を厳格に定め、分類の
判断の恣意性を排除し、原則として、取得当初に決定した保有目的区分を取得
後に他の保有目的区分に変更することを認めていないのは、前出の説明にもあ
る通り有価証券の分類(保有目的による)が投資の成果を捉えるタイミングと
密接に関係があるからである。

 つまり、短絡的に何でも時価で評価すれば済むというものではなく、投資の
成果をどの時点のキャッシュフローと結びつけるかが、決定的な問題となる。

 この観点からすれば、保有目的区分の変更は、すなわち、投資成果を捉える
タイミングの変更であり、したがって、損益計算に重大な影響を及ぼすことに
なるため、(原則として)変更が認められないのである。

 ただし、会計実践上は、(実務指針によって)一部の債券について合理的な
理由が認められる場合には、例外処理が認められている。



2.有価証券の保有目的区分の変更の形態

(1) 売買目的有価証券またはその他有価証券 ⇒ 満期保有目的債券への変更

 満期保有目的債券への区分は、その取得当初の意図に基づくものであるので、
取得後の満期保有目的債券への振替は認められない。


(2) 満期保有目的債券 ⇒ 売買目的有価証券またはその他有価証券への変更

 満期保有目的債券は、満期まで保有する積極的な意思をもったものであるか
ら、基本的には他の区分へ振り替えられない。

 しかしながら、その当初の意思に反して満期保有目的債券に区分された債券
の一部を売買目的有価証券またはその他有価証券に振り替えたり、償還期限前
に売却を行う場合も想定されるので、この場合には、満期保有目的債券に区分
された残りの全ての債券についても保有目的の変更があったものとして売買目
的有価証券またはその他有価証券に振り替えなければならないことになる。

 そしてさらに、保有目的の変更を行った事業年度を含む2事業年度において
は、取得した債券を満期保有目的債券に区分することは出来ない。この理由は、
取得当初の意思に反したという事実をもって、満期まで所有する意思もしくは
能力を欠くものとみなすからである。


(3) 売買目的有価証券 ⇒ その他有価証券への変更

 売買目的有価証券への区分は取得当初の意図に基づいて行われるものだから、
取得後におけるその他有価証券への振替は認められない。

 ただし、資金運用方針の変更または法令もしくは基準等の改正・適用に伴い、
有価証券のトレーディング取引を行わないこととした場合には、全ての売買目
的有価証券をその他有価証券に振り替えることができる。この場合、振替時の
時価をもって振り替え、評価差額は損益計算書に計上する。


(4) その他の有価証券 ⇒ 売買目的有価証券への変更

 その他有価証券への区分は取得当初の意図に基づいて行われるものだから、
取得後における売買目的有価証券への振替は認められない。

 ただし、資金運用方針の変更または法令もしくは基準等の改正・適用に伴い、
有価証券のトレーディング取引を開始することとした場合、もしくは有価証券
の売買を頻繁に繰返し行ったことが客観的に認められる場合には、売買目的有
価証券への振り替えを行わなければならない。この場合、振替時の時価をもっ
て振り替え、評価差額は損益計算書に計上し、その他有価証券の評価差額につ
いて採用していた会計処理方法によって処理しない。


(5) 売買目的有価証券 ⇒ 子会社株式または関連会社株式への変更

 株式の追加取得により持株比率が増加し、売買目的有価証券が子会社株式ま
たは関連会社株式に該当することになった場合には、その該当する時点の時価
で振り替え、振り替え時の評価差額は損益計算書に計上する。


(6) その他有価証券 ⇒ 子会社株式または関連会社株式への変更

 株式の追加取得により持株比率が増加し、その他有価証券が子会社株式また
は関連会社株式に該当することになった場合には、その該当する時点の時価で
振り替え、振り替え時の評価差額は、その他有価証券の評価差額について採用
していた会計処理方法によって処理する。


(7) 子会社株式または関連会社株式 ⇒ 売買目的有価証券またはその他有価証
券への変更

 子会社株式または関連会社株式の売却により持株比率が減少し、子会社株式
または関連会社株式に該当しなくなった場合は、帳簿価額をもって変更後の区
分に振り替える。


(8) その他有価証券に係る評価差額の処理方法の変更

 これは、保有目的区分の変更ではなく、その他有価証券に係る評価差額の処
理方法の変更である。

 その他有価証券の評価差額の処理方法には全部資本直入法と部分資本直入法
とがあり、いずれを採用するかは会計方針の選択の問題である。したがって、
正当な理由がない限り変更はできない。

 <変更の仕方>
(a) 全部資本直入法→部分資本直入法への変更の場合

(b) 部分資本直入法→全部資本直入法への変更の場合


 <会計処理>
(c) 期末において時価が取得原価を下回る銘柄に係る評価差額の合計額は当期
の損失に計上する

(d) 過年度に損失に計上した評価差額については期首における戻入れは行わず、
帳簿価額を前期末の時価まで減額し、当該時価を改めて取得価額とみなす



3.変更時の評価および会計処理

 実務指針によれば、有価証券の保有目的区分の変更を行う場合における振替
時の評価額は、原則として、変更前の保有目的区分に係る評価基準によるもの
とされる。

 したがって、貸借対照表価額として時価を付していた売買目的有価証券から
他の保有目的区分への変更の場合には時価で振り替え、振替時に生じる評価差
額は、売買目的有価証券に係る評価差額として当期の損益に計上することにな
る。

 また、償却原価で処理していた満期保有目的の債券を売買目的有価証券又は
その他有価証券へ振り替える場合には償却原価で振り替え、取得原価で処理し
ていた子会社株式又は関連会社株式を売買目的有価証券又はその他有価証券へ
振り替える場合には取得原価で振り替えることになる。


 なお、上記のような考え方によれば、その他有価証券を子会社株式又は関連
会社株式へ振り替える場合には、該当時の時価で振り替えることになると考え
られる。

 しかし、企業結合・事業分離等適用指針において、取得企業が企業結合日前
から保有していた被取得企業の株式をその他有価証券に分類し、期末に時価評
価を行っていても、企業結合前から保有していた株式に対応する部分の取得対
価は当該株式を取得したときの時価、すなわち帳簿価額を基礎に算定すること
とされたことから、当該会計処理と整合性を保つため、その他有価証券を子会
社株式又は関連会社株式へ振り替える場合には、例外的に、変更前の保有目的
区分に係る評価基準による評価額ではなく、帳簿価額で振り替えることとされ
る。
 
 また、その他有価証券から売買目的有価証券へ振り替える場合も、例外的に
振替後の保有目的区分に係る処理に準ずることになる。



 さて、上記に記したように、金融資産たる有価証券については、取得時の保
有意思に基づく保有区分を前提とすることから、原則として保有区分の変更は
認められない。

 実務的な配慮から例外が認められる場合があるが、その場合でも変更に係る
評価及び会計処理は基本的にはそれぞれの有価証券の「保有目的」を前提とし
て処理されることになる。


 有価証券の保有区分、および、その変更が認められる場合の評価および会計
処理は、会計士試験に合格後の実務において公認会計士にとって日常的かつ非
常に重要な論点である。

 受験対策のみならず、実務を視野に入れて十分な理解が必要となることを、
今から十分に認識していて欲しい。





 今回は、以上である。






 では、また次回に!!





 なお、本mailmagazineの発行に関する情報は、HBAのHP「お知らせ & 
トピックス」に掲載しますので、そちらで確認をしてください。

 ※HBA/「お知らせ & トピックス」はこちら >>>







◇ =============== =============== ============= =================

◇ =============== =============== ============= =================

◇◇◇今回の問題◇◇◇

問題
 現行制度会計における貸借対照表の項目たる(a)売掛金、(b)売買目的有価証
券、 (c)棚卸資産に関して、以下の問に答えなさい。

問1
 これらの(a)〜(c)の項目は、現行制度会計の貸借対照表上においては同じ区
分に分類されます。そこで、(1)この場合の分類を示し、(2)そこでの分類はい
かなる基準によって行われるのか、(3)その適用の仕方はどのようか、さらに、
(4)なぜ現行制度会計における貸借対照表においてこの分類が採られるのかの
理由、について簡潔に説明しなさい。
(1):(2行),(2):(4行),(3):(4行),(4):(3行)

問2
 現行制度会計において、上記(a)と(c)の貸借対照表価額は、どのように決定
されるのか、その前提とする会計構造を踏まえて、それぞれ簡潔に説明しなさ
い。
(a):(5行),(b):(7行)

問3
 現行の制度会計が基盤とする会計構造は、損益計算が主軸をなすといわれま
すが、その観点からの分類基準によると、上記(b)の項目を分類できないとい
われます。

 そこで、(1)上記の観点からの分類基準では(b)の項目を分類することができ
ない理由を簡潔に説明し、さらに、(2)金融商品会計基準において売買目的有
価証券と同じく金融資産とされる売買目的有価証券以外の有価証券について、
売買目的有価証券とは異なる取扱い、つまり、異なる評価方法が適用されるこ
とについて、満期保有目的債券を例に取って、その評価の合理性を説明した上
で、売買目的有価証券以外の有価証券の評価方法が売買目的有価証券の評価方
法と整合的か否かについて論評しなさい。
(1):(10行),(2):(12行)







〜問題に関する確認項目〜


○今回の出題の主は、売買目的有価証券について正しい理解を持っているか否
かを問うものである。
○売買目的有価証券を従来の貨幣・非貨幣の分類基準によって分類することが
できないことの理解があるか?
○上記に関連して、売買目的有価証券を時価で評価することの合理性に関する
理解があるか?
○金融商品会計基準では同じく金融資産とされる売買目的有価証券以外の有価
証券の取扱いが売買目的有価証券とは異なる理由についての理解があるか?
○売買目的有価証券とそれ以外の有価証券の取扱いが異なることに整合性があ
るか?
○貸借対照表上、売買目的有価証券と同じ区分に表示される売掛金および棚卸
資産についての表示上の基本的理解があるか?






・解答行数:上記各問題文末参照。

 ・満点  問題1
      問1:(1)5点
                 (2)10点
                 (3)10点
                 (4)5点
                    小計:30点
      問2:(a)15点
                 (b)15点
                    小計:30点
      問3:(1)20点
                 (2)20点
                    小計:40点

            以上合計:100点。






◇ =============== =============== ============= =================




◎解答・解説(一部または全部)は次回のメールマガジンにおいて掲載する予
 定です。
 また、次回メールマガジンの発行日の翌日以降、当アカデミーの『HBAメ
 ールマガジン』のコーナーにも解説を掲載します。
 
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※メルマガの購読中止は上記ホームページでもおこなうことができます。 ※まぐまぐ!サイトでのメルマガの購読中止はこちら >>> □ 雑 感 □=========================== ◎先日、大手の受験学校(といっても資格試験を主営業目的とする巷の受験学 校ではありません)から業務提携の話がありました。  こちらとしても、検討する必要を感じ、私をサポートしてくれているスタッ フともミーティングをした結果、今回は当該業務提携はしないという結論にな りました。  業務提携上の条件についての問題が今回の業務提携をしないことの第一の理 由ではありますが、スタッフからは現HBA会員へのサービスを第一に考える べきであるとの強い意見もあり、ライブを実施できることに魅力を感じた私の 見解とは裏腹に、今回は業務提携をしないという結論となったわけです。  上記の意見は、ともすれば経営者としての現実的な対応を考える必要に迫ら れる私にとって、大きな教訓となり、また、私のスタンスを近くで見る機会の あるスタッフたちに、私の基本的なスタンスが浸透していることを再確認する 結果ともなり、その点はとても嬉しく感じたものでした。  前信でも、記したように初心を貫くことはやはり容易ではないようです。  改めて、基本的スタンスを再確認し、良質の資料と受験指導を心がけること ができるように頑張ろうと決意を新たにしているところです。 ◎公認会計士の短答式本試験が先日の日曜日(5月25日)に実施されました。  新試験制度になって何が変わるのかと思いきや、やはり日頃から私が指摘し ているように、要は「公認会計士試験」なのであり、内容的には何ら変わらな いということでした。  ただし、試験の対象となる内容は変わらないのですが、試験内容、つまり、 出題問題のレベルは変わって欲しいものだったと思います。  たとえ短答式試験だとはいえ、従前とはあまり変わらない内容レベルの問題 が出題されており、その点は、会計士としての素質のある者を広く集めるべく 実施される国家試験などとは言い難く、この後の論述式本試験での“試験委員 ”たる者の実力と出題問題のレベルに対する期待が薄れる感じです。  我が国では、会計関係の試験というと「簿記」を中心においての試験科目や 問題内容となるようですが、他の試験ならいざ知らず、公認会計士の資格試験 で帳簿・財務諸表の作成者の立場からの簿記の問題など何の意味があるという のか?ということですが、試験の主催者にはこのことの重大性に関する理解が まったく無いようです。  今年も、短答式本試験では、大量の合格者が出るようですが、去年会計士の 業界の要望で大量合格を出した試験の主催側(審査会)の認識と会計士業界の 思惑のタイムラグによるギャップのなせる結果といえるでしょう。  形式をいくら変えても実質が変わらないのでは、本質は何も変わるはずがな いことを彼らは理解していないようです。  まァ、とりあえず論述式本試験での彼らのお手並み拝見ということでしょう か?  それではまた次回に!! =================================== 暗記を強要される受験勉強って間違っている。HBAでは公認会計士試験の早 期合格を目指す諸君に、本質的な講義内容を提供します。当メルマガの有意義 な問題にチャレンジして、早期合格を目指しましょう。