【HBA王道セミナー】すべての理解は基礎理論の理解にあり!!基礎理論の
理解無しに応用など存在しない。




                            2012.4.10発行
■□ハスイ・ビジネス・アカデミー(HBA)■□■□■□■□■□■□■□■
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       公認会計士受験講座/財務諸表論・監査論

        〜 本質を極めよ、王道を行け!〜

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 はじめてご登録いただいた方へ!

 諸君、君たちの勉強方法は間違っていないか?
 これだけは伝えておきたい。
 暗記だけでは、本当の勉強はできない。
 具体的にいえば、早期合格はできない。

 たとえば講師に“本質的な実力”が伴っていなかったとしたら、
 果たしてどういう授業風景となるか。
 そう、“本質的な説明”ができない。
 ではどうするか。もうおわかりだろう。彼は諸君に『暗記』を強要すること
 になる。

 当アカデミーでは、そういった受験業界の風潮を打破したい。
 このメールマガジンでは、Q&A形式で諸君を応援する。
 まずは基礎。
 基礎を固めるため、ぜひ当アカデミーの問題に挑戦してもらいたい。
 
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 本質的な4つの提案
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 当アカデミーでは、受験生諸君に以下の4点を提案したい。

 (1) 体裁の口上なんかに惑わされるな!
 (2) 暗記で受かるのは偶然でしかない!
 (3) 暗記は勉強ではない。勉強の手段だ!
 (4) 良質の資料によって、良質な指導を受けよ!

 いちど試してみて欲しい。
“本質”は、HBAにしかない・・・!



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《第45講》「(財務諸表)監査(をすること)の真意とは?
       <動態論の計算構造の仕組みと複式簿記の見せかけの理解>」
              その2
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◇《今日の一言》◇ =============== =============== =============== 

 読者の皆さん、こんにちは!!


 先の東日本大震災の影響で特段の事情が生じ、登録読者の皆さんには大変な
ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ありません。


 当該特段の事情を説明してもやはり個人的な事情であり、今回のHBAメール
マガジンの復刊までの間の休刊状態についての有意味な説明とはなりません。


 大変なご無沙汰にもかかわらずず、今日までHBAメールマガジンの登録解除
をせずに待ってくれていた登録読者の皆さんと、当該メールマガジンを休刊扱
いにしてくれていました「まぐまぐ!」さんには、この場でお詫びと感謝を申
し上げる次第です。


 ありがとうございました。






 では早速、本信の内容に入ることにしたいと思います。



 さて、前信のつづきである。

 前信で、『監査をする』とは「一体何をしていることなのか?」、「公認会
計士は監査で本当は何をしているのか(しているへきなのか)?」を知ってい
るだろうか?と読者諸君に問いかけて始まった今回のテーマのヒントが前信で
示された(長〜いご無沙汰でお忘れかも知れない)が、そのヒントを元にして
諸君は「(財務諸表)監査の本質」とは何かを自分なりに考えてくれたであろう
か?

 そこで再度、前回半分説明したヒントとなる図を示しておこう。

 企業の資本運動を示す簡単な図(読者諸君にとって一番分かり易い?のかも
しれない簿記的・仕訳的な図と若干の説明)である。


   図はこちら >>>


 前信の最後の部分の説明を思い出して欲しい。

 それは、上図のp.2に示す(1)"の仕訳が意味するところは、当初資本を投下
して取得した「商品」を外部に売り渡し、したがってそれは、「商品」という
「資産」(中身は資本)が一旦企業外部に流出して減少し、それと引き換えに「
(増殖した)現金」(資本+利益)が企業内に流入しているということであった。

 そして、この資本運動を会計学では「G−W−G'」(「G(現金)−W(財)−
G'(増殖した現金)」)と表現していること。

 つまり、図の「(1)→(1)'→(1)"」へのプロセスであることである。

 この説明から明らかなように、損益計算上で計算された「利益(増殖した資
本)」は、減少した資産(商品)と増加した資産(現金)の差額として計算される。

 現行企業会計上では投資情報として重要な意味を持つ損益計算ではあるが、
現実にはその損益は資産が動くことによって初めて生じるものであるというこ
とである。

 つまり、ここに「監査の真意」を知るヒントがあり、それは、(3)と(1)"の
仕訳は同じ資本運動をそれぞれフローの観点とストックの観点から表現してい
るということを指摘した。

 したがって、当該資本運動の結末としてのストックの状態を見れば、(4)の
ような仕訳で表される(「G’」の状態)ことになる。

 フローの観点から捉えた「売上利益」は計算上の数値(「利益」は抽象的な
概念)でしかない。では、その数値に見合う資本(実在のストック)が何処にあ
るのか?

 (4)の仕訳がそれを表しているのである。




 さて、今回はここからである。


 そこで、上の「図」のp.2の(4)の仕訳を見て欲しい。

 前信で最後に問いかけた「フローの観点から捉えた『売上利益』は計算上の
数値(抽象的な概念)でしかなく、その数値に見合う資本(実在のストック)が何
処にあるのか?」の答えは、この場合、企業に「現金」という「資産」として
存在しているということである。

 借方側の資産としての「現金」は120であり、それに対する貸方側は元手た
る「資本」が100とその資本を投下しての資本運動の結果として獲得した増殖
分、すなわち「利益」20が示してあり、このことは期末時点の資本が120に増
殖していることを表している。

 ここで、当該仕訳を単に簿記の視点から借方対貸方として見るのではなく、
貸方の「資本」と「利益」という視点(ストックの視点)から見る必要がある。

 つまり、資本運動によって獲得され、損益計算上「収益−費用」の差額とし
て計算上の数値として算出された「利益」が、実際(現実)には資産として「現
金」という形で企業内に存在していることをしっかりと意識する必要がある。


 上図のp.3の貸借対照表の推移を見て欲しい。

 これはp.2の仕訳を貸借対照表の形式(実際には期中貸借対照表などというも
のはないが、説明の便宜上の表現である)で表現したものである。

 下から2番目の黄色い色が付いているP/Lとしてある部分をとばして、一番上
から下まで見ていけば、そのP/Lで計算上算出される「利益」がどのようにし
て獲得されていくかが分かるばずである。

 つまり、現物の資産(資本)が動くことで資本が増殖していることが分かるは
ずである。

 実は、このことが「監査の真意」を物語っているのである。

 ただし、このことだけで、「監査の真意」の理解が十分にできたことにはな
らないであろう。


 「監査の真意」を正しく理解する為には、ここで上記の説明を頭に置いて、
現行企業会計のフレームワークである会計構造の特質を理解する必要があるの
だ。


 現行企業会計の会計構造上の基盤たる計算構造は、何度も指摘しているよう
に現状でも動態論の計算構造である。

 動態論などは古いなどとのたまう、現行企業会計の基本を知らない読者諸君
に対してはここでは何も言わない。


 動態論の計算構造は、承知のように損益計算をその計算の主軸とする構造で
あり、企業の業績たる「利益」を計算・開示することに主目的がある。

 その目的を前提として発生主義、期間損益計算等のフレームワークが構成さ
れているのである。


 では、企業の資本運動を前提にして、それがどのようにして資本を増殖させ
ていくのかをこの動態論の計算構造に立って見てみよう。


 基本的な資本の動きは既に指摘した図のようであるが、これをもう少し会計
構造的に見る必要がある。

 そこで、当該図で示した商品ではなく、資本循環サイクルが長期に渡る固定
資産(償却資産)の場合を見てみることにしよう。

 固定資産の場合も資本(現金)と交換に外部から取得することは先出の図の商
品の場合と同様である。

 しかし、資本運動上で長期的に利用され、その耐用年数期間の各期の収益(
つまりは利益)の獲得に貢献する固定資産の場合は、商品とは異なり長期的・
部分的に利用期間の収益に対応して費用化が為されるべく仮定計算たる一定の
償却方法によって順次費用化され、各期の期間損益計算へと計上されることに
なる。

 そこで、その様子を自分で上図を元にして頭の中で、もしくは、実際に用紙
の上で図化してみて欲しい。

 その場合、既に承知のように現行企業会計が発生主義を採っているとしても、
実際に発生主義としての処理が行われるのは決算期末での決算整理(手続)にお
いてであり、したがって、期中では商品のようにその動きを先出の図のように
表すことはできないはずである。

 既にHBAメールマガジンの読者諸君は承知のように、期中取引に関する簿
記の仕訳等の帳簿記録は全て収支ベースでしか行われてはいないのであり、そ
れを投資情報の作成・開示目的の観点から、発生主義ベースに変換するのは期
末の決算整理(手続)においてである。

 では、この固定資産の費用化をどのように図として表現すれば上記商品の場
合と同様に資本の循環を表現することができるのか?


 ここで、読者諸君は頭の中で、または実際に用紙を用意し、そこにまずは縦
長の長方形を描いて欲しい。

 それができたならば、次に、その長方形を縦に二等分する。この図の状態が、
簿記でいう決算整理「前」T/Bである。


 簿記での決算整理前T/Bは、借方側には帳簿上の借方残高(巷一般の簿記書で
は“決算整理前T/Bの借方には、概ね資産、費用の項目が計上される”と説明
される)が集計され、また、貸方には帳簿上の貸方残高(巷一般の簿記書では“
決算整理前T/Bの貸方には、概ね資負債、資本の項目が計上される”と説明さ
れる)が集計され、それらは借方側および貸方側それぞれにストックの項目と
フローの項目が混然となって集計される状態である。

 上記の( )の中のように、この決算整理前T/Bについて“ここでは、借方側に
は概ね資産および費用の項目が集計され、貸方側には概ね負債、資本および収
益の項目が集計される”と説明することは大きな誤りである。これは、会計学
を知らない者の説明である。

 この段階、つまり簿記でいう決算前T/B上の項目を、かりにも「貸借対照表
項目」たる資産項目、負債項目、資本項目など言ってはいけないし、また、決
して「損益計算書項目」たる費用項目、収益項目などとは言ってはいけない。

 決算整理前T/Bの上の項目(つまり帳簿記録の項目)は、単に帳簿記録上の都
合(決算期末に財務諸表を作成するという前提の下での都合)上、財務諸表項目
と同じ勘定科目を使っているのであり、名称が同じであっても財務諸表上の項
目とはそれらが意味するところは異なるのである。

 簿記しか知らない巷の講師(したがって、巷の受検学校に通う受験生も同様
だが)は、当初から財務諸表項目と同じ勘定科目によって簿記を習ったことか
ら、両者の意味する内容が違うことをまったく知らない。

 それは似て非なるものなのである。


 さて、その状態から、期末において決算整理を実施することによって、発生
主義に変換する。これを、固定資産の費用化を例にとって図に表現してみよう。


 まず、縦に二分した図の上側、決算前T/Bの借方側を今度は横に適当に二分(
読者諸君が分かり易いために横線の上側をストックの項目、下側をフローの項
目として分けておくためであり、決して上側が資産の項目で下側が費用の項目
ということを意図するものではない。あくまで理解のための便宜上の仕切りで
ある)し、上部の適当な場所に固定資産の分として適当な大きさに区切って、
斜線を引くか、適当な色を塗っておく。

 今、固定資産の分として適当に区切った部分が、固定資産の取得原価、もし
くは前期末貸借対照表価額分を表している(説明の簡略化のために減損などは
考慮しないが、減損があっても結果は同じである)。

 そこで、決算整理(手続)において発生主義へ変換するために減価償却手続を
実施し、そこで計算された当期の費用化額部分(減価償却費)を当該固定資産部
分上に点線で区切り、それと同額を借方側の横線の下側のスペースに区切る。

 さらに、同額を決算整理後T/Bの貸方に区切る(当該固定資産部分のところ
に区切った当期償却額と同位置の貸方側に区切りを入れると分かり易い)。

 つまり、前記末の当該固定資産価額から、当期の減価償却額分が削除され、
変わりに同額が費用として計上される(借方上部から借方下部への移動)のであ
る。

 勿論、当該固定資産に関する減価償却が行われ、当期費用額の計上が行われ
ても、このT/B上の貸借バランスに変化はない。

 それは、読者諸君が得意の簿記の頭で、下記のようにこの決算整理の“仕訳
”をしてみれば分かるはずである。

 (借方) 減価償却費 ××× (貸方) 減価償却累計額   ×××
                 (直接法の場合は「固定資産」)

 この減価償却累計額は貸借対照表上の資産たる固定資産の控除項目であり、
したがって、決算整理後T/Bにおいては減価償却費計上前の帳簿上の固定資残
高に対して貸方側に記入され、その結果、減価償却費計上前の帳簿上の固定資
産価額は当期の減価償却額分だけ減額されることになる。決算整理後T/B上で
は当期の減価償却額分が貸方に計上される減価償却累計額によって前記末の固
定資産価額(の該当部分)と相殺され、当の減価償却額分は当期の費用として
に決算整理後T/Bの借方に計上される。

 つまり、「前記末の当該固定資産価額=当期減価償却後固定資産価額+当期
減価償却額」である。

 そこで、図上では減価償却額分を取得原価もしくは、前期末貸借対照表価額
部分の一部を区切って斜線を引き、その斜線部分と同じ大きさを、対する貸方
側に区切っておくのである。

 この結果、簿記でいう決算整理前T/Bでの固定資産の残高の一部である当期
の減価償却額は、当該固定資産から控除されて当期の費用額として計上される
のであるから、借方側は+−ゼロであり貸借バランスは変わらない。


 これが、現行企業会計で行われている決算整理であり、期中の収支ベースで
の(簿記)記録から投資情報としての発生主義への変換が行われていることの意
味である。

 そこでは、資本が現金(資産)G→財(資産)W→現金(資産)G’へ移り変わり
ながら資本運動する様が、フローを経由して表現されている。

 つまり、純増した資本(利益)以外の資本は、この決算整理前T/B→決算整
理後T/B上でいうならば、資本の投下(貸方上部)により取得された資産(借方側
上部)から、費用化によりフローを経由(借方下部)し、同じフローの収益を経
由(貸方下部)して収益の裏にある現金等の資産の獲得による資本の回収(貸方
上部)へと資本運動上で循環しているのである。

 勿論、純増した資本も配当等によって直接的な外部流出をしないものは、新
たにこの資本循環上を回ることになる。

 これが資本運動を会計的視点からみたものであり、この循環上で正常的には
資本は増殖していくのである。


 したがって、決算整理により当期に関しての収支ベースから発生主義への変
換が全て完了すると、当期の資本運動の結果として獲得された増殖した資本(
=利益<最終的・具体的には現金>)を計算することが可能となる。

 その状態が簿記でいう決算整理後T/Bの状態なのである。


 しかしながら、上記決算整理後T/Bにおいて「当期純利益」なる項目は表記
されないことは、読者諸君が一番承知していることであろう。

 決算整理後T/Bの段階では、借方は概ね資産・費用項目といい得る項目(この
段階では一部の項目を除いてそのように言い得る)が集計されており、対して
貸方側には、概ね負債・資本・収益といい得る項目(この段階では一部の項目
を除いてそのように言い得る)が集計されている。

 したがって、この段階では当然に「当期純利益」が計算されているのだが、
既に記したようにそれは決算整理後T/Bには表記されない・・・?

 どうしてか?


 実は、「当期純利益」が決算整理後T/Bに表記されないのは、同じ「当期純
利益」がストックの側ととフローの側の両面において計算されているからであ
り、したがって、ストックの項目によって計算された「当期純利益」(貸方残
として計算される)とフローの項目によって計算された「当期純利益」(借方
残として計算される)が決算整理後T/B上において「相殺」される結果、決算
整理後T/B上では「当期純利益」が計算されているにも関わらず、決算整理後
T/B上に「当期純利益」たる項目が表記されないのである。


 読者諸君は当然承知のように、簿記で決算整理後T/Bの作成問題を解く際に、
解答作成の仕上げに(というか、諸君の場合は、自分が作成した解答が正しい
か否かを最終確認するためにであろうが?)決算整理後T/Bの貸借合計額の「一
致」を検証する。

 読者諸君は、少ない残り解答時間で、あくまでも決算整理後T/Bの貸借合計
額を「一致させること?」に電卓をたたいて必死になるはずであろうが、諸君
に「何故決算整理後T/Bの貸借合計額を一致させるの?」と問うてみても、お
そらくというか、まず間違いなく「合計額の欄に配点があるから」とか、「決
算整理後T/Bは正しく作成すれば貸借合計額が一致するから」といった無意味
な答しか聞けないであろう。

 これは悲しいかな会計学を知らない「簿記の頭」なのである。

 会計学の頭であれば、同じ「当期純利益」がストックの側とフローの側の両
側面において計算されているから決算整理後T/Bの貸借合計が一致するのであ
ること、それは、同じ「当期純利益」がストックの側とフローの側の両側面に
おいて計算されるように予め会計学的に仕組まれているからであることを理解
できているはずである。がしかし、読者諸君はそれを知らない。

 もっと言うならば、同じ「当期純利益」がストックの側とフローの側の両側
面において計算されるように予め会計学的に仕組まれているとは、抽象的な項
目によって計算されたフロー側の「当期純利益」の実在性が、ストック側の項
目によって計算された「当期純利益」によって担保されいてる(実際的には「
資産」によって担保されている)ことを意味するのである。

 つまり、決算整理後T/Bの貸借合計額の一致を確認することの本質的な意味
は、ストックの側とフローの側の両側面において計算された「当期純利益」の
「一致」を確認していることに他ならないのである。

 そのように仕組まれているからこそ、決算整理後T/Bの貸借合計額が一致す
るのであって、単なる複式簿記の貸借バランス原理によって一致するわけでは
ない。

 複式簿記の貸借バランス原理によって決算整理後T/Bの貸借合計額の一致が
保証されているわけではない。複式簿記の特質としての貸借バランス原理は、
本来会計学上において仕組まれた上記のような仕組みによって成立するもので
ある。

 貸借バランス原理は、(会計学上の仕組みを前提とした)複式簿記の特質であ
ることは確かである。がしかし、それによって簿記上の仕組が構築されている
わけではない。簿記上のすべての仕組みは会計学上の仕組みが前提となってい
るのである。

 このことを受験生は勿論、ほとんどの会計学を学ぶ者たちが知らない。

 巷の受検学校での簿記の授業において、決算整理後T/Bの貸借合計額を一致
させるテクニックを教えられ、それを先入観として持ったまま財務諸表論を無
知な講師から教わるのである。

 しかし、そのことに何の疑問も持たない受験生諸君に何の責任もないという
ことてはない。

 現状ではそのような受験生が、受検テクニックなどいう似非授業を受けて“
めでたく合格”?し、さも専門知識を持っているかのような錯覚を持って職業
的会計人となってゆくのであるから、現状での「資格」とは何を保証するもの
なのか大きな疑問符がつくのである。


 成果作用的収支(損益計算に作用する支出・収入)はストックとフローの二面
性を持つのであり、中性的収支(損益計算に作用しない支出・収入)はそのよう
な二面性を持たない。

 簿記上での決算整理後T/Bの作成は、上記のような会計学上仕組まれた仕組
みを前提として、決算整理手続の正確性を検証する方法である。

 つまり、簿記上での決算整理後T/Bの作成は、会計学上仕組まれたストック
の側とフロー側で計算される「当期純利益の一致」という前提を媒介にして、
決算整理手続が正確(ここでの「正確」とは単に手続的に正確ということでし
かないが)に行われたかを確認しているだけである。


 複式簿記は、現状の会計学および会計実践における基盤となる会計理論とそ
れによって構築された仕組みを前提として、それらに最もフィットするように
作られているのであり、したがって、現状の会計実践において単式簿記を利用
することも可能であり、また、制度的にも反しているわけではないとしても、
財務諸表を作成する前提で実践する簿記形式としては、複式簿記が最も適合的
なのである。

 簿記は、会計学の理論やそれによって構築される仕組みを前提とした会計実
戦のための単なる用具であるだけだ。


 現に、受検時代に簿記が大の得意だった受験生が、試験に合格して監査法人
に就職し、バラ色の時期はあっと言う間に過ぎ、大きな壁に突き当たって会計
人としての自信を喪失するといった現状がある。

 「簿記を知っていても、監査では何をしたら良いのか何も分からない」とい
うのである。

 会計学の理解の無い簿記の実力などといったものは、受検時代の優位性をも
たらすであろうと思われているだけの空しい幻想である。





 さて、今回はここまでである。





 本信の内容によって、サブテーマとして掲げる「動態論の計算構造の仕組み
と複式簿記の見せかけの理解」の意味が理解できたはずであり、また、これを
サブテーマとして掲げる理由も概ね理解できたのではないだろうか。

 さらに、メインテーマの「(財務諸表)監査(をすること)の真意とは?」
についても感の良い読者諸君には察しがついてきているはずであろう。

 そこで、解答・解説は次回となるが、そろそろ下に掲げる問題の出題意図を
考え、解答を自分なりに作成してみてはどうだろうか?


 次回ではメインテーマについて説明し、一連の内容を締めくくりたいと思う。




 とりあえずは、月刊ペースに戻す努力をしつつ、そうなることを願っている
次第である(暫くは隔月刊となるかも知れないが・・・)。





 ではまた次回に!!







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明の箇所等については、HBA/HP/HBAmailmagazineのコーナーに掲載の
同じ発行回数のもので修正してあります。

 気になった場合には、HBA/HP/HBAmailmagazineのコーナーで確認し
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◇ =============== =============== ============= =================

◇◇◇今回の問題◇◇◇ =============== =============== ===========

※ 前回に引き続き同じ問題です。

問題1

 製造業を営む会社の期末監査に際して、重要な事業所の棚卸資産の実地棚卸
の立会を行う予定であったが、大雨による交通機関の遮断により、棚卸資産の
実地棚卸に立会うことができなかった。
 
問1
 立会とはいかなる監査手続か、また立会を行うにあたっての留意事項を2つ
挙げなさい。(7行)
   
問2
 監査人は制度上どのような対応をしなければならないか。(4行)
     
問3
 「問2」の対応に対してあなたはどのように考えるか、またどのように対応
すべきか、最終的な意見にまで言及して述べなさい。(11行)



問題2
 あなたは、売掛金の年齢調べ表より1年以上動きのない売掛金のある得意先
全件について、当該得意先の財務内容の調査、分析及び証憑突合を行うよう指
示された。これに関連して、以下の問に答えなさい。

問1
 あなたは、どのような監査要点を立証しようとしているか答えなさい。
                              (2行)

問2
 本問のような監査手法を何というか、また、何故あなたはこの監査手法を適
用したのか簡潔に説明しなさい。(4行)

問3
 当該監査手続を行った結果、いくつかの得意先について財務内容がかなり悪
化していることが判明したが、会社としては当該事実について把握していなか
った。そこで、 問1 で解答したどの監査要点に虚偽記載があると考えるか答
えなさい。また、会社に対してどのような指導を行うか、さらにこの指導を会
社が受け入れなかった場合の監査人の対応について最終的な意見にまで言及し
て述べなさい。解答に当たっては、当該事項の他に、監査上の制約あるいは財
務諸表における問題点はないものと仮定する。(11行)

問4
 あなたは、当該得意先の財務内容の調査に関してかなりの労力と費用がかか
ると判断した。そこで当該監査手続に関してどのようなことを検討するか説明
しなさい。(3行)

問題3
 売掛金計上の実在性に関連する内部統制組織の検証計画を立案するにあたり
「売掛金の計上は、出荷の事実と照合した記録のある出荷報告書に基づいて行
う」「売掛金の計上に際しては、注文請書の写しと照合する」「毎月末、得意
先元帳に記載されている金額を得意先との間で照合し、その後、得意先元帳の
金額欄に照合印を捺印する」という統制手続が存在した場合、どのようなこと
を考慮して検証手続の対象とする統制手続を決定するか、説明しなさい。
                              (10行)






〜本問に関する確認項目〜

・今回の問題は、解答そのものをさせることに目的(もしくは意義)があるわ
けでは無い。
 次回までに本問の解答を作成しながら、それを手掛かりにして本信での「監
査の真意」に関して考えてもらうことが目的での出題である。
 したがって、本信の内容が完結するであろう少なくとも次回も同じ問題とな
る。
 上の本文の最後にも記したように、監査の真意は監査手続の内容、さらには
監査意見における限定事項等の表明までに及ぶ内容である。
 単に、監査手続等を暗記刷るのでは無く、何故そのような手続の適用が必要
なのか、何故そのような意見表明(限定事項の記載)が必要なのかを考え手欲
しい。







・解答行数:上記各問題文末参照。

      問題1
      問1:  20点
      問2:   15点
            問3:   25点
      問題2
            問1:  10点
      問2:   15点
            問3:   35点
            問4:  15点
      問題3: 25点

         (合計  150点満点)

 ※ 得点配分は100点満点では無いが、各問のウェイトは得点割合で確認して
  欲しい。








◇ =============== =============== ============= =================




◎解答・解説(一部または全部)は次回のメールマガジンにおいて掲載する予
 定です。
 また、次回メールマガジンの発行日の翌日以降、当アカデミーの『HBAメ
 ールマガジン』のコーナーにも解説を掲載します。
 
 ※HBA/メールマガジンのコーナーは
       こちら http://www.hba-i.jp/maga.htm

◎解答・解説(一部または全部)は次回のメールマガジンにおいて掲載する予
 定です。
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◆◆◆前回の問題◆◆◆ =============== =============== ===========

 今回は、前回の問題をそのまま引き継いだので上記「今回の問題」を参照し
て下さい。










◆◆◆前回の問題の解答・解説◆◆◆=============== ============ =======


◆【解 答】◆◆=============== =============== ============ ==========

 解答は次回掲載します。






◆【解 説】◆◆=============== =============== ============ =========

 解説も次回掲載します。










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